B面のつぶやき

美術館、図書館、喫茶店に出没しがちデイズ

日本美術をひも解く|東京藝術大学大学美術館

みんな大好き、伊藤若冲の『動植綵絵』目当てです。国宝(2021年指定)ですよ。

今回の出品は全30幅のうち、10幅。『老松白鶏図』は、鶏がそんなポーズ取る?と(心の中で)ツッコミたくなりましたが、鶏マニアの若冲のことなので、きっと本当に見たんだろう、と思い直しました。小さい生き物たちを描いた『池辺群虫図』なんて、見ていて飽きないです。

予想通り、若冲作品の前には人だかりができていました。おしゃべりを注意されていたグループがいたけど、あーでもないこーでもないと話したくなるの、分かるなぁ。小声でお願いします。

こんな時は、単眼鏡をのぞきながら一歩引いて鑑賞。自分のペースで見ることができます。

足を止める人は少なかったけど、見た瞬間に好きになったのは西村五雲(にしむら ごうん)の『秋茄子』という作品です。茄子畑で遊ぶ3匹の狐がかわいい。タイトルが「狐」じゃなくて「茄子」なのね。

動物画を得意としていた人らしい。帰宅後に検索してみたら他の作品も好きな雰囲気です。名前をちゃんと覚えておこう。

琳派好きとしては、尾形光琳俵屋宗達の作品を模写したという『西行物語絵巻』もアツかった。ついでに言うと、俵屋宗達も海田采女佑相保(かいだ うねめのすけ すけやす)筆のものを模写したそう。西行はいつの時代も人気者。

今回の展覧会は、三の丸尚蔵館収蔵の作品が多く出品されていました。三の丸尚蔵館は現在休館中。来年秋にオープン予定の新施設は要チェックです。