2022年は鉄道開業150周年で、東京国立博物館創立150周年なんですって。
東京ではそれぞれの150周年を記念した展覧会がふたつ、開催されています。
鉄道と美術の150年|東京ステーションギャラリー
どうやら鉄道ってやつが街を走るらしいって聞いて、「スゲェや!」って思いながら描いたであろう、江戸時代の木版画から始まります。
そこから始まった鉄道と美術の『ただならぬ関係』(←チラシより)。美術という言葉が生まれたのもちょうどその頃です。廃藩置県が完了したり、学制が始まったり。この時代の変化ってどれだけ凄かったんでしょうね。
鉄道を介して美術史を振り返る。こう書くとあまり興味をそそられないかもしれませんが、全国から集められた作品にキュレターさんのこだわりが感じられる素晴らしい内容です。
河鍋暁斎の『地獄極楽めぐり図』に登場するド・派手な汽車が滅法いかしてる。こんなのに乗って極楽に行けたら死んだ甲斐があるってもの。
佐藤照雄の『地下道の眠り』シリーズの、体を縮こませて眠る人々を描く目の鋭さ。立石大河亞の『香春岳対サント・ビクトワール山』の底が抜けたような私的宇宙。当時物議をかもしたChim↑Pomの『LEVEL7 feat.『明日の神話』』も展示されていました。
この展覧会が東京ステーションギャラリーで開催されるというのも、意義のあることだと思います。
国宝 東京国立博物館のすべて|東京国立博物館
所蔵の国宝全部出します、という展覧会です。その他、国宝以外の名品や、博物館の歴史関連資料が展示されています。
国宝なので、もう何も言うことは無く、これが国宝なんだ~と確認しつつ鑑賞しました。それにしても重要文化財と国宝の差って何なんでしょうか?そのあたりが解説されていると良かったです。
『納涼図屏風(久隅守景)』が国宝、『風神雷神図(尾形光琳)』が重要文化財ってちょっと納得いかないところがあって。
『納涼図屏風』の脱力した雰囲気は大好きで、きっとこの「軽み」に、素人には分からない奥深さがあるに違いないと想像するのですが、そういうの教えてほしい。
ちなみに、受付で一人一枚、国宝のカードが配布されます。私は『短刀 銘 行光』、夫は『埴輪 挂甲の武人』でした。