年明け、東京国立博物館に詣でてきました。お正月恒例の『博物館に初もうで』では、今年の干支、兎に関係する作品が集められています。
この日の密かなミッションは「スマホのロック画面に使う画像を見つける」ことだったのですが、こちらに決定。擬人化された兎と鶏がかわいい。
蓮池堂《吉例兎年礼噺》明治5年(1872)
兎が鶏のもとへ、新年のあいさつに訪れた場面です。1873年が酉年なので鶏は分かるのですが、なぜ兎?
どうやら、明治初めの「うさぎバブル」を反映しているようです。
ウサギバブル(うさぎバブル、英: rabbit mania)とは、明治初期に東京府を中心に起こったウサギに対する投機的流行のことである。〈Wikipediaより引用〉
くずし字に目を凝らすと、「さくねん中よりみなさまにおもちひられでおうらやましふ△り升」と見えます(間違っていたらごめんなさい)。訳すと「昨年ごろから、みなさまに重宝がられて、うらやましく思います」でしょうか?
そういえば、兎のモダンな洋装も、何だが景気良さそう。
さらに「太陽暦(にあらたまりまして?)」とあります。
明治5年(1872年)はそれまでの太陰暦が太陽暦に切り替わった年です。明治5年12月2日の翌日は明治6年1月1日。世相が盛り込まれていて面白いです。
また、国宝の『松林図屏風』も1月15日まで展示されています。
長谷川等伯『松林図屏風』16世紀
何度でも見たい。さすがに人だかりができていました。人気!いつもの国宝室ではないのでご注意を。
去年のロック画面の画像はこちらの大津絵。
今年はこんな感じになりました。