B面のつぶやき

美術館、図書館、喫茶店に出没しがちデイズ

【フランス料理を私と】コンソメはブイヨンからできる

『フランス料理を私と』伊丹十三 著/文芸春秋(1987年初版)※絶版

暮しの手帖』で取り上げられていて気になり図書館で借りてみた。

伊丹十三と料理の先生が、有名人の家で本格的なフランス料理を作り、完成した料理を味わいながら対談するという内容。家の主人の立場からすると、押しかけて来たお客様が自分の家のキッチンでどちゃどちゃと料理しているということ。

料理の様子が写真付きで詳しく説明されている。ページを追いながら味を想像するのが面白い。しかし私の想像の範疇に収まるような味ではないだろう。そしてこれらのレシピを参考にする日はやってこないと胸を張って言おう。

アボカドの表記が「アヴォカド」となっている。1987年当時、田舎の子どもだった私はアヴォカドなんて知らない。おそらく親も知らない。伊勢海老とサラダにするのか。ふーん…。帆立貝、いつか開けることがあるといいな。

対談相手も豪華っぽい。その中でもスペシャルゲスト扱いの岸恵子玉村豊男が若い。

最後を締めくくる料理は、コンソメコンソメとはブイヨン+野菜+肉で作った澄んだスープであるということを知った。これまでブイヨンって何なの?と思っていた。

そもそもブイヨンが大量の鶏と牛と野菜で作るもので、さらに牛肉と野菜を加えて煮込むと光り輝くコンソメとなる。最初の水分は30リットル、それが5リットルのブイヨンになって、最終的に2.5リットルのコンソメになる。これは貴族の食べもの。

【写真】千葉県某所で見つけた素敵な看板