ホワイトキューブではない、クラシカルな内装の展示室は蒔絵の鑑賞に相応しい空間でした。
展示室に向かうエレベータも重厚で素敵。個室のドアの下の隙間に時代を感じるトイレも良い。
小川破笠(おがわ はりつ)の『貝尽蒔絵硯箱・硯箱』は写真で見たことあったけど、本物の貝が埋め込んであると思わせる精巧さ。昔の超絶技巧は本当に目を瞠ります。どうなってんの?と思ってしまう。
『鶴下絵三十六歌仙和歌巻』(重文)で有名な本阿弥光悦+俵屋宗達コンビの『鹿下絵古今和歌巻 断管』。何で切っちゃったんだよバカ…!と地団駄を踏みたくなる。ゆるい鹿が可愛い。
今回初めて高台寺蒔絵をじっくり見ました。それ以前の蒔絵が持つ荘厳、繊細なイメージから、ザ・桃山文化的な華やかさへの変化は、当時の人にも「新しい時代」を十分に感じさせるものだったのかもしれない。比較するとその違いがよく分かります。
↓三井本館について