B面のつぶやき

美術館、図書館、喫茶店に出没しがちデイズ

つながる琳派スピリット 神坂雪佳|パナソニック汐留美術館

琳派に惹かれる理由、そりゃもう、「見た目かっこいい」からです。

それから、私淑で何百年も受け継がれているってところも。

「○○派」や「○○門下」のような師匠と弟子の関係ではなく、才能のある人たちが、優れた先人を勝手に尊敬して、自由に学んで、作品にする。

その心意気に、なんか、じーんとくるものがあります。

琳派には時空を超えた魅力があるとも言えるのかもしれません。飛び火のような。

展覧会序盤は『あこがれの琳派』として、俵屋宗達酒井抱一など、琳派の優品が並べられています。

贅沢な展示に見惚れて、なかなか神坂雪佳までたどり着かない…。中村芳中作品の「ゆるかわ」さは、相変わらず反則級。

1866年京都生まれの神坂雪佳(かみさか・せっか)は、1901年、アールヌーボージャポニズム華やかなりし欧州を訪れます。

そこで「やっぱ日本の琳派って、いいじゃん!」と思い、琳派への傾倒を強めていったそうです。ですよね。やっぱいいっすよね。琳派

メインビジュアルに使用されている『狗児』や『金魚玉図』のような図案的な作品のイメージが強いですが、それだけではなく、屏風絵も見ることができます。

ちゃんとした絵(?)もやっぱり上手だよなー、って失礼過ぎる感想。

図案をやるなら、絵の素養も大事であると、ご本人もおっしゃていたそうです。

代表作の図案集『百々世草』は大英博物館も所蔵していて、オンランで見ることができます。葛飾北斎の作品もたくさんあり、楽しい。お好きな方にはおすすめ。

www.britishmuseum.org

 

日本の図像 琳派 新装版

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