B面のつぶやき

美術館、図書館、喫茶店に出没しがちデイズ

【2回行った】やまと絵-受け継がれる王朝の美-

1回目(1期)は金曜の夜、仕事終わりに行ったのですが、全然時間足りねぇ…。というわけで、後日(3期)再訪しました。東博め、本気出してきやがったな。

学生の頃から教科書やら何やらで目にしてきた名品がそこかしこに。特に四大絵巻は尊い。四大絵巻とは平安時代末に成立した『源氏物語絵巻』、『鳥獣戯画絵巻』、『信貴山縁起絵巻』、『伴大納言絵巻』。このうち信貴山と伴大納言は初めてお目にかかりました。

信貴山縁起絵巻』の内容はというと、命蓮という偉いお坊さんに関する人知を超えた不思議な話です。庶民も多く登場し、彼らの生活や風俗が垣間見えるという、資料としても超一級品。場面展開も躍動感があって、見ていて飽きない工夫が凝らされています。

『伴大納言絵巻』は応天門の変という事件が題材です。応天門が放火され、伴大納言は左大臣である源信(みなもとの まこと)の仕業と告発したが、実は源信の失脚を狙った陰謀。やがて真相が明らかとなり、首謀者の伴大納言は流刑になる、というサスペンス(?)です。火事の野次馬たちの描写も良く見ると芸が細かい。1期のみの展示だったので、見れて良かった~。

他にも、西行物語絵巻とか酒伝童子絵巻とか、とにかく絵巻が沢山見れて嬉しい。もちろん絵巻だけじゃないですよ。明恵上人像(樹上坐禅像)にほっこりし、病草紙はかなりグロだけどつい見ちゃう。お経や書も詳しくはわからないけどありがたや。

第1会場の四大絵巻周辺は大混雑でしたが、第2会場は意外と空いていて見やすかったです。三十六歌仙なんてほとんど誰も足を止めていなかった…。第1会場でお腹いっぱいになった人が多いのかも。すべての作品を同じテンションで見るのは結構大変。時間と体力に余裕のある状態で挑むのが吉。

ものすごく充実感のある内容でした。今年のナンバーワンかな。閉幕まであと1週間!